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こんにちは!佐野です!

 

今日はちょっと専門的なお話をしてみたいと思います!

 

先日お客様との会話で糸の番手計算のお話になりました。

最初はなかなか慣れないこの番手計算。
でも絶対覚えておいた方が良い!ということで、私たちのブログの記事も紹介したところとても喜んでくださいました!

印刷して手帳に挿んでくれている方もいらっしゃるようで、ありがたい限りです。

 

番手計算については、おなじみ田崎のブログをぜひ読んでみてください。

田崎のブログ→悩み解消!糸の番手について(糸番手のきまり)

ホームページ→綿番手と毛番手の違い

 

番手についてのお話は結構評判をいただいてます。
だったら是非!と思い、番手計算のちょっと応用編についてまとめてみることにしました!

 

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目次

・リリヤーンとは

・リリヤーンの番手計算方法!

・まとめ

 

リリヤーンとは

まずはリリヤーンについて、簡単にまとめてみます。

“リリヤン”と聞いて思い出すおもちゃはありませんか?

女性の方はもしかしたら子供のころに遊んだ記憶もあるかもしれませんね。

円形の土台に5本ぐらいの針が外向きについていて、それに糸をかけ、レバーをぐるぐる回すとあら不思議!

紐編みだできちゃうアレです。

リリヤーンとは意匠撚糸(ファンシーヤーン!)の一つで、おもちゃリリヤンの原理と同じように、“糸をひも状に編んでいく”撚糸技術です。

リリヤーンでネット検索したところ、なんと5年前の弊社丸安毛糸のメールマガジンで配信したページが出てきたのでご紹介します!

vol.192  「リリヤーンってこう作ります。」

 

なるほど、リリーとはユリの花のことなんですね。

 

実際の工業撚糸でのリリヤーン機はこんな感じです!

リリヤーン1 リリヤーン2

 

右上の針は、撚糸する際本数を指定できます!

 

 

リリヤーン2

この機械・技術を使用した糸、リリヤーンは“中空糸”とも呼ばれ、ご想像される通り紐編みの内側は空洞になっています。

これにより、見た目の太い糸でもとても軽く上がる、という構造になります。

“太くて軽い糸”は近年とても重要視されている糸なので、その一つとしてぜひ注目してみてください!

イタリアのPITTI FILATIでもたくさん出ていましたよー!

 

 

リリヤーンの番手計算方法!

では本題です!

リリヤーンはいわゆる“撚糸”のひとつなので、既存の糸を使用して、リリヤーン機にかけます。

元糸に何を使用するか、最終的に何ゲージにかけたいか、撚糸する際の針本数は何本にするか、などなど、目的に合わせたリリヤーンを作るためには、

最終的な糸上がりをイメージできる番手計算が必要となります。

ではご紹介します!

これがリリヤーンの番手計算方法です!

 

①まずはリリヤーンの針数から倍率を計算します
リリヤーン針本数×3-1=倍率
 
 
②次に元糸の番手をデニール換算(9000÷番手)し、上記倍率を掛けて上がり番手を計算します(ここで出てくる数字はデニールです)
デニール(番手)×倍率=リリヤーン上がりデニール
 
③上記デニールを番手に換算して完了です!
9000÷リリヤーン上がりデニール=リリヤーン上がり番手
 っと、、ちょっとややこしいかもしれませんが、
例えば、2/48の梳毛糸を元糸にし、リリヤーン針本数を4本とした場合で見てみてください。
①4本×3-1=11(倍率)
②9000÷2/48(24番手)=375デニール
 375デニール×11(倍率)=4125デニール
③9000÷4125デニール=2.1818…
約1/2.2のリリヤーンとなります。
これを参考にしていただき、元糸は2/48の梳毛を使いたいけど1/2.2に上がってしまうとちょっと太いな、、という場合は針本数を2本とか3本に減らせば細くなりますし、
同じように元糸を2/60クラスの糸にしても、同じ針本数でリリヤーンを作った場合、2/48を使用したときより細くなります。
こうして先に計算すると、撚糸後のリリヤーンの番手イメージがぐっと具体的になります!

まとめ

番手計算もここまでくるとややこしく思ってしまうかもしれませが、、、
この計算式をぜひ頭の片隅に置いておいていただき、オリジナルのリリヤーンが作れる、と言うことはオリジナルの糸を作れるじゃん!!って思っていただけると幸いです。

ニットの企画に費やせる時間もどんどん短くなっていき、使用する糸もあり糸から選ぶ機会が多くなっていることと思いますが、
ある意味、リリヤーンにするだけでブランドイメージにぐっと近づいた糸も作れるのでは、とも思います。

 

この糸リリヤーンにしたらどうなるんだろう、、、というひらめきがありましたら是非ご連絡ください!

 

それではまた次回^^

記事を書いた人

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佐野 貢士

ミリタリーをはじめ、ヴィンテージのセーターとロックンロールが大好きです。
ギター歴15年、編み物歴は10年になります。
このブログでもニットとロックを絡めた内容で書いていきたいと思っています。
宜しくお願いします!

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