夏に活躍する冷房。しかし、冷え過ぎると体への影響と対策とは?
- 生活に役立つ豆知識
- 投稿日:
- 2017/7/14
- (更新日:2020/6/27)
こんにちは、小柳です。
最近は日中30度を超える日々が続き、冷房を使う日が多くなりましたね。オフィスでは暑がりの方がいたりすると冷房の設定温度が低めになっていたり、冷房の風の向きにより温度差が違ったりと、特に女性はオフィス内の冷えに悩まされがちではないでしょうか。そこで今回は、冷房の適温と対策をご紹介します。
目次
- 冷房の温度は何度に設定するべき?
- 寒がり女子が多いのはなぜ?
- 冷えによる影響
- 冷え対策
- 最後に
冷房の温度は何度に設定するべき?
私たちが毎日働いているオフィスのような部屋は、快適に仕事ができるように季節によって室温が決められています。
これは“労働安全衛生法”と呼ばれている法律で定められているのです。
労働安全衛生法の第五条三項には「事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対温度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない」と記載されています。
つまり、室温は17度以上28度以下が適切であると法律で決められているということになります。
基本的にオフィスは空気調和設備が整っているのでその日の外の気温によって自由に室温を決めることができるようになっていますが、冷房の目安となる温度は、外気との差が5~6℃が良いと言われています。といっても、外気が25℃で冷房を20℃で設定したら「寒い!」と感じる人が続出しますので、できるだけ外の温度と差が開くことのない温度設定にしてください。
寒がり女子が多いのはなぜ?
夏場のオフィスでよくある光景の一つに、「暑い!」と汗をかきながらウチワで仰ぐ男性と、「寒い……」とカーディガンを羽織り、ひざ掛けを足に巻き付けて震えている女子という構図があります。
理由の一つに、一般的に女性は男性よりも皮下脂肪が多いということが挙げられます。皮下脂肪は熱を通しにくく、一度冷えると温まりにくい、という性質があるのです。さらに、血圧が低く貧血気味の女性は、血液の循環や代謝が悪く、冷房によってさらに身体が冷えやすくなっています。筋肉が多く代謝が良い男性と、脂肪が多く血液の循環も悪い女性では、同じ環境下にいても体感温度が異なるのです。
冷えによる影響
冷たいものや冷房で体を冷やしすぎると、さまざまな不調が出てきます。内臓まで冷えてしまうため臓器の働きが鈍くなり、胃もたれや消化不良、下痢、便秘などにつながりやすいです。また、暑い屋外と寒い屋内の出入りを繰り返すことで、体温調節の役目を持つ自律神経が乱れやすくなり、体がだるくなったり、夏バテの症状が出ることも。さらに、女性の場合は子宮卵巣やホルモンバランスにも影響が出るため、生理不順や肌荒れ、むくみが出るおそれもあります。
これら体の不調は「冷房病」とも呼ばれ、老若男女関係なく、数時間冷房にあたっただけで発症してしまう人もいます。さらに気を付けたいのは、症状が夏だけの一時的なものでなく、秋や冬の時期まで長引くこともあるということです。特に自立神経やホルモンバランスの乱れは慢性的に続きやすいので、体の冷やしすぎには十分注意してください。
冷え対策
1、ひざかけ、ストールを常備
ひざかけや首や肩に巻けるストールを常備しておくと便利です。ひざかけが寒さ対策になるのはもちろん、ストールなどで首や肩、背中を温めると体感温度が1~2度変わるとも言われていますので、おすすめです。また、足首ならレッグウォーマーが着脱が簡単でかつふくらはぎから足首までしっかり覆ってくれるのでしっかり暖を取ることができます。
2、あたたかい飲み物を飲む
外では冷たいものを飲んでもいいですが、オフィス内にいるときは、できるだけ温かい飲み物を用意してください。紅茶やウーロン茶は体を温める効果があります。また、寒さ対策の食べ物といえばショウガです。飲み物にチューブのショウガなどを直接入れてもいいですし、ショウガ湯などを購入して飲んでいただいても効果的です。
3、夏でもホッカイロ
長時間座りっぱなしのオフィスでは、腹巻きや貼るタイプのカイロなどもおすすめです。カイロは、胃腸が悪い人は胃の位置、子宮卵巣の不調には下腹部、むくみが気になる方は腎臓が弱っている場合があるので腰の位置など、症状に合わせて貼る場所を工夫できます。体の悩みが特になければ、おへそ辺りに貼るといいでしょう。体は「頭寒足熱」の状態がいいので、寒いときは下半身を中心に温めてください。
4、夏でもお風呂は半身浴を
夏になるとシャワーなどで済ませる方も多いと思いますがシャワーだけだと冷房で冷えた身体は十分温まりません。38~39度くらいのぬるめのお湯に5分でも浸かると身体が温まりますので、おすすめです。
5、運動をして筋肉量を増やそう
体は筋肉量を増やしてあげると、代謝や体温が上がります。大きな筋肉は足やお尻にあるので、下半身を鍛えると効率良く筋肉量が増やせます。デスクでは、座りながら曲げた足を前に延ばすだけでOK。太ももが辛くなってくると思いますが、体も温まってきます。休憩時間などに、屈伸をしたり、つま先立ちをするのも良いそうです。
最後に
冷房がない環境で汗だくになって仕事をするよりも、少々寒いくらいのほうがまだ耐えることができますが、あまりに寒くなりすぎてしまって体調を崩しては元も子もないですよね。また、オフィスなどでは個人の感覚で温度設定を変えることが難しくなります。暑さ・寒さを我慢せず、卓上扇風機を使う、上着を羽織るなど工夫し、冷房が効いた環境でも、「暑くもなく寒くもない」と、誰もが快適な環境で過ごせるようになるようしていきたいですね。