魅力的な表情を生むニットのモール糸 その扱いで注意すべき点を書いてみました
- ニット糸の取り扱い方法
- 投稿日:
- 2018/2/8
- (更新日:2020/6/27)
皆さんこんにちは松井です
今年の冬は本当に寒いですね、特に寒さが厳しい様に思います。東京都心では48年ぶりの氷点下4度を観測したとのニュースもあったり 降雪も今年は特にひどい地域も目立ちここ数日では福井でも1.4mの積雪になり様々な交通機関に影響が出ているようです。
さて本日はモールについて少しお話をしようと思います
目次
- モール糸の注意すべき点 ①毛羽の方向
- モール糸の注意すべき点 ②毛足の抜け
- まとめ
モール糸の注意すべき点
ニットでモール糸を扱うには、普通の糸に比べ多くの注意すべき点があります。
知らなかった方は元より、既に知っていらっしゃる方も改めて理解を深めて頂きたいと思います。
モール糸の注意すべき点① 毛足の方向
毛足の長い物は勿論、一見芝の様に短く毛足の流れ等なさそうな物も含み、モール糸は皆一様に毛足の方向性というものが存在します。
私達糸の製造はモールを作る際から染色して出荷するまで一貫してこの方向という物を必ず管理します。
ですから、編み立ての際は不用意に巻き返しなどはしないで下さい。
巻き返ししたものとそうでないのが編み繋がるとガーメントで見た際にこの毛羽の方向が一方方向では無くなる為、色ムラやスジの様に見えてしまいます。
モール糸の注意すべき点② 毛羽の抜け
モール糸にはその製造方法がいくつか存在します。一つではありません。
製造方法によりモール糸の毛羽の抜け具合が異なり、使用する際はどのように作られたモール糸かをまずあらかじめ知る事が肝要となります
一般的には
撚糸とラッセルという二つの製造方法が多く知られており、毛羽の抜け具合というのは芯に対して毛羽がどのよう挟まれた構造になっているかで程度が変わります。
撚糸に比べ、ラッセルの方が抜けにくいと言われておりその認識は間違っていないと私も思いますが、注意すべき点として時々ラッセルモールだから抜けないと謳われている事を耳にしますが、正しくは抜けにくいという表現で必ずしも抜けないというものではありません。なぜなら挟まって芯に絡んでいるだけだから、当然といえば当然です。
まとめ
編み立てをするとベロアの様に見せることもファーの様に見せることも出来るモール糸 その使用方法や魅力は満載ですがそれをトラブル無く扱うには正しい知識が必要ですので是非覚えておいて下さい