ニット原料を知ると製品作りが楽しくなる(キャメル編)

  • ニット糸の取り扱い方法

ラクダ

今年は気温が上がるのが早く、例年に比べ、すべての花の咲く時期が早いような気がします。
例年であればうっとしい梅雨時にきれいに咲く紫陽花も、今年は梅雨が来る前にきれいに咲き始めています。

紫陽花は元々は日本の花で、額紫陽花を西洋やアメリカ、日本で観賞用に改良されたのが西洋紫陽花と呼ばれ、丸い花になりました。
以前は紫や青、赤、ピンクと丸くてきれいでかわいい西洋紫陽花がすきでしたが、最近はぽつぽつと一つずつ開いていく額紫陽花が味があって好きです。

綺麗な紫陽花ですが、じつはきれいな花には棘ではなく、毒があります。
毒性が強いので絶対に食べたり、食べ物の飾りには使わないでください。食中毒を起こしますのでご注意を。

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西洋紫陽花

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額紫陽花

前置きが長くなりましたが、今回もお付き合いをお願いいたします。丸安毛糸の田崎です。

今までは、ウール・獣毛に付いて書いてきましたが、今回は、キャメルについて、産出国、特徴、欠点などに付いて書いていきます。

最初の写真は大久保がドバイでラクダに乗った時の写真です。

 キャメルの生息地と産出国

中近東、ロシア、中央アジアに生息する2こぶラクダから採れる獣毛で、主な産出国はモンゴルが一番多く、中国(北西部)、イラン、パキスタンなどです。

キャメルは荷役用に使われる動物なので原毛は副産物になり、他の獣毛に比べ産出量が非常に少なく、希少で高価な原料になります。

収毛も年に一回で、晩春のころに抜け替わる毛を、櫛で梳き採るのと、脱毛をした毛を拾い集めています。

 

キャメルの特徴

繊維の太さは想像よりも細く、ベビーの毛で15~17マイクロン、アダルトの毛で18~20マイクロンとウールよりも細いのです。

繊維の比重も軽く、肌触りも極めて柔らかく、弾力性もあります。

クリンプ(縮れ)、スケール(うろこ)はウールに近い形状で、空気を含みやすく保温性に優れています。

 

キャメルの欠点

キャメルの欠点はその毛の色になります。ほとんどの原毛の色がキャメル色か、それより少し淡いクリーム色になり、きれいな色が出せません。

以前に比べ、脱色の技術も良くなり色展開も増えましたが、まだ100%物では少なくウールなどを混ぜての使用になります。

 

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2/18キャメリーナ(キャメル80% シルク20%)在庫数は少量です。

 

まとめ

キャメルというと父が履いていたラクダの股引を思い浮かべてしまいますが、(私自身が年なので、でも履いたことはありません。)とても暖かく、肌触りが良いと聞いたことがあります。 今回、キャメルの原毛を調べて納得することができました。

色の制約はありますが、毛質としてはとても素晴らしい原料なので、ぜひ使用してみて下さい。

今回もお付き合いを頂きありがとうございました。 では、次回もよろしくおねがいいたします。