ニットならではの加工、こんにゃく加工、縮絨、抗ピル加工、ピリング加工について説明します。
- 加工
- 投稿日:
- 2016/5/12
- (更新日:2020/6/27)
はい、どうもです、皆さんこんにちは。
田沢👓です。
先日、とある千葉県にあります、検品所に納品にあたり最終の商品確認で伺った際にこんなものを頂きました。
どうですか?可愛くないですか?笑
なんと2種類の中から選べたのですが、犬の柄が一番気に入ったのでこれにしました笑
こんな素敵なペットボトルカバーが頂けただけでなく、事細かく、仕事の進捗の説明、一度袋詰めしたものも見せて頂けるなど、とても親切にご対応を頂け、とても気持ちが良かったです!!
田「ここがちょっと気になりますね~・・・・」
検「了解です!すぐ直して持ってきますね!」
こんな感じで一瞬でご対応頂けるなんて本当に感動です^^
こういったお付き合いができるなんて本当に安心ですし、嬉しいですよね。
と、珍しくちゃんとした事を書いてみました。
以上!
さてさて今回は今まで僕のブログ紹介してきたニットの加工のブログを纏めた記事を書いていこうと思います。
これからのニット製品の企画をされるにあたり、デザインのネタになるかもしれませんので、
良かったら最後までご覧下さい^^
- 綿を麻風合いにする加工!?!?こんにゃく加工について
- ニット特有の加工、縮絨を使った凹凸の編地について
- ニットの天敵、毛玉を抑える加工、抗ピル加工について
- 毛玉をデザインに!?!?ピリング加工について
- まとめ
綿を麻風合いにする加工!?!?こんにゃく加工について
みなさん、おでんのこんにゃくは好きですか?
この時期は特におでんを食べる機会が多いかと思うのですが、そんなこんにゃくで加工ができることはご存知でしょうか?
今回はそんなこんにゃく加工を紹介したいと思います
こんにゃく加工とは
こんにゃく加工とは、綿素材に多く使用する加工で、綿以外にも天然繊維に使用できる加工です。
大きな特徴として、麻の風合いの様にする加工の事をいい、その名の通りこんにゃくの原材料「蒟蒻芋」を使用しています。
また、天然素材を用いた加工のため、肌にもよく、環境にも優しい加工方法です。
蒟蒻芋とは
上記でもありました様に、実際の食品でも使われている原材料の蒟蒻芋なのですが、どんなものか知っていますか?
そんな蒟蒻芋はこんなやつです。
http://dictionary.goo.ne.jp/jn/83903/meaning/m0u/画像はこちらから拝借
ジャガイモみたいなやつなんですね(笑)
因みにジャガイモはナス科で、蒟蒻芋はサトイモ科らしいので全く別物みたいですね。
この芋を糊状にして、糸にコーティングすることで麻の様な風合いになるのは不思議です。
こんにゃく加工の特徴
最初に説明した通り、一番の特徴は麻の様なシャリ感のでる風合いにする事で清涼感をだし、毛羽を抑えることができます。
似た様な加工で「擬麻加工」という加工があるのですが、特徴としてはこんにゃく加工と同じなのですが、擬麻加工は有害物質が発生してしまうため、環境にはあまりよくない加工なのですが、こんにゃく加工は原材料が蒟蒻芋のため、環境にとても良い加工方法になります。
因みにこんにゃく加工の製品はこちらです。
ちょっとわかりにくかもしれませんが、ハリがあり、シャリ感があるのが少しお分かりになりますでしょうか?
厚めになりがちな畦系な編み組織でもシャリ感がある分、涼しく着用頂けると思います。
SSに是非一度こんにゃく加工に注目してみてください。
ニット特有の加工、縮絨を使った凹凸の編地について
みなさん縮絨はご存じでしょうか?ニットには欠かせない風合いを出す加工なのですが、その加工によって編地に変化を持たせて今回は少し遊びの加えたものを作成してみました。
針抜き編地で凹凸を
まず、針抜きとは編み間で針を抜く(針を編めない位置にし、編進む様にする)事を言います。
針を抜く事により、編み目を大きくする事や、リブを形成する事、糸を渡らせて柄を形成する事ができます。
針抜きは針をわざと抜くため、通常よりも針を2倍使います。
そのため身幅が大きいと、編幅が入らず、接ぎを入れないと編めない場合があります。
今回はそんな針抜きの「糸を渡らせる柄」に縮絨を使ってパイル風の編地を作りたいと思います。
2種類の針抜き幅でパイル風を作成しました^^
下記写真をご覧下さい。
・6×2針抜き
如何ですか?
6目が縮絨され針抜きし渡っている2目が浮いています。
こうすることでもパイルが表現できるんです^^
平坦な面をふっくらしている面にめりはりがあって部分使いなどしたら可愛いかもしれないですね。
・5×1針抜き
如何ですか?
針抜きの幅を狭くしてみました^^
さっきの6×2針抜きよりも凹凸が抑えられていますね!!
間隔を狭くしている分凹凸が抑えられ全体的にふっくらしているようにみえますね~
これであれば全体に柄を使うのもありかもしれないですね〜^^
ニットの天敵、毛玉を抑える加工、抗ピル加工について
皆さん毛玉嫌いですよね?笑
そんな毛玉を抑える加工があるんです!
抗ピル加工とは
薬品につけることにより、 ピリングが発生してしまう原因の摩擦をしにくくさせ、また、繊維自体の強度を弱くすることで、繊維どうしが、絡まって毛玉になる原因を防ぐ加工を言います。
ただ、抗ピル加工をしたからと言って、まったく毛玉ができなくなるわけではなく、毛玉ができにくくなる加工方法になります。
どんなメリット、デメリットがあるの?
・メリット
メリットはやはり、毛玉が発生しにくくなる事です。
発生しにくくなるため、通常であれば、「お手入れに気を使わないといけない」「着用を連続できない」などなど、こういった不安要素を改善することができるため、非常に着用、お手入れがしやすくなり、綺麗にお気に入りのニットをなが〜く愛用できます。
・デメリット
デメリットは、風合いが少し悪くなります。
やはり、薬品に一度通してしまうので、どうしても元の風合いよりも少し硬く、ごわごわした感じになる場合があります。
毛玉をデザインに!?!?ピリング加工について
実は、ピリング加工には2種類あります。
①長時間洗い(ボールウォッシュ)
ピリングが出るまで洗う加工法。
デメリットはピリングにならず、毛羽しか出ない時がある。
↓春夏素材に多い、綿、麻素材などはピリングが発生しにくいようです。少し毛羽だったかな?くらいです。
また、洗いでの加工なので、秋冬素材のウールなどが入っているニット製品の場合は縮んでしまいます。
↓ここまで縮むものなんだと驚くくらいにガチガチに縮みました、、、笑
②ピリング加工
ドラムに入れて、中のヤスリで削る方法。
↓起毛加工で毛羽を出したものをピリング加工。
↓ケーブル模様とピリング。なんとなくヴィンテージ感のある風合いに仕上がりました。
ピリング加工のデメリットはヤスリで削る為、糸などが切れる場合があるということ。
まとめ
如何でしたでしょうか?加工って言葉で聞くと難しいですけど画像とかあると入りやすいですよね^^
最近ネタが品薄なので、ブログネタを少し探してみます笑
ではまた~