PITTI FILATI79からの2017-18秋冬トレンド分析まとめ~トレンドカラー編~
- トレンド
- 投稿日:
- 2016/8/30
- (更新日:2020/6/27)
こんにちは、大久保です。
イタリア・フィレンツェで開催される糸の展示会PIITI FILATI79(ピッティフィラティ)をもとに、私なりの2017-18AW(秋冬)トレンド分析をしました。
ぜひ、企画をするときの参考にしていただければと思います。
今回は、トレンドカラーについてと、トレンドカラーをどのような編地に表現するのかをご紹介します。
目次
- まずは、トレンドテーマをおさらい
- つぎに、昨年と比較
- そして、トレンドカラーを活用しよう
- まとめ
まずは、トレンドテーマをおさらい
テーマは、「H24」
1日の生活を24時間にわけて、さらに細かく何分・何秒かに分けて、その時々に必要なニットの要素ってなんだろう?と考えてみたり、こんなニットを着たい!という願望だったり。と表現したテーマです。
2017-18秋冬 トレンドカラーはこちら↓↓↓
第一印象が大切です。どんな印象を受けますか?
今回のトレンドカラーは、テーマとリンクしています。
グループ①【morning rise】朝、午前、日の出
冬の朝の色。
目覚め、体を徐々に動かすことやウォーミングアップ。
自然繊維の性質に注目したダイナミックでアクティブ。
グループ②【executive afternoon】バリバリ動く午後
霧が立ち込めるような冬の午後の色。
スポーツウェアにテクニカルファイバーを使用し、仕事への集中やパフォーマンスと効率(能力)UP。 フォーマルかつおしゃれなウェアに。
グループ③【evening convivium】饗宴な夕方 (*convivium… ラテン語で「饗宴」の意味)
冬の日没と夕暮れ時の色。 愛する人々とともにリラックスしたり、喜びを分かち合ったり、 楽しんだりするように、カジュアルだがリッチに見える編地を提案。 考えることや情愛、喜びがテーマ。
グループ④【night journey】夜の旅
星が光る冬の夜の色。
回復や浄化、エネルギーの補充、私たち自身を「修復」すること。それは夢や愛でもある。
フォーマルではない寝巻きから、挑発的(刺激的)なレース、 健康的なパジャマ(*パジャマを着て寝ることは健康的なイメージ)まで、 家庭的でくつろげる衣服のすべて。
と1つのテーマごとに1色となっています。
より詳しくは、トレンドテーマ編のブログを参照下さいませ。
つぎに、昨年との比較
トレンドカラーを昨年と比較してみましょう。なにか気づきがあるかもしれません。
昨年との大きな違いは、”白”系の色がほとんどない!ということです。
SSでもAWでも白は流行カラーとして、多く見かけました。
流行カラーというよりは、定番カラーとして定着しているように思います。
そして、暖色系よりも寒色系が多くなっています。 青味を帯びた色が多いということになります。
パーソナルカラーの場合、季節ごとに色をグループ分けしていあます。
春と秋はイエローベースの色
夏と冬はブルーベースの色
という分け方をします。季節に使う色という意味ではなくて、季節を連想される色という意味です。
このイエローベースと呼ばれるのが文字通り黄味ががかった色のことで暖色系が多いです。
ブルーベースは青味がかった色のことで、寒色系が多いです。
つまり、夏や冬に使われる色が多くなっている傾向にあるということです。
ブルー系がとても多いです。
数年前より、定番カラーのブラックに代わってネイビーが定着してきました。
この流れがさらに注目されているように思います。ネイビーから派生したブルー系の色味が多くなっています。
特に、濃淡のカラーバリエーションが多いですね。
そして、ネイビーとの相性を考えたアクセントカラーや配色カラーが加わったように感じました。
そして、トレンドカラーを活用しょう
さて、トレンドカラーがなんとなく把握できたところで、次は使い方を実際のPITTI FILATIのスナップ写真とともにご紹介。
トレンドカラーは、濃淡のカラーバリエーションが多くなっています。ですから、この特徴を活かした配色が多いです。
濃淡を活かした配色とは、濃淡+(プラス)アクセントカラーの3色~4色の構成です。
例えば、ブルー系の場合、ネイビー(濃)+ブルー(淡)+赤(アクセント) のように、ベースカラーが濃淡の2色+アクセントカラー1色の配色です。
いくつか配色例をご紹介します。
左:ネイビー(濃)+ブルー(淡)+オレンジ(アクセント)
右:チャコール(濃)+グレー(淡)+オレンジ(アクセント)
オレンジをアクセントに使用した編地がたくさんありました!
左:チャコール(濃)+ネイビー(淡)+ベージュ(アクセント)
中:ピーコック(濃)+ブルー(淡)+Lグレー(アクセント)+ブラック(アクセント)※4色配色
右:グレー(淡)+ベージュ(淡)+ベージュ(アクセント)※濃淡ではなく同系色+アクセント
ブルー系の色を使った配色バリエーション!
左:ベビーピンク(濃)+ホワイト(淡)+レンガ(アクセント)
右:ベージュ(濃)+ホワイト(淡)+レンガ(アクセント)
ホワイト系のやわらかい配色にレンガ色のアクセントで、温かみを残した配色。
左:ブラウン(濃)+イエロー(淡)+ブルー(アクセント)
中:チャコール(濃)+オレンジ(淡)+ブルー(アクセント)
右:オレンジベージュ(淡)+ゴールド(淡)+ブルー(アクセント)※濃淡ではなく同系色+アクセント
ブルーをアクセントに使用した配色!ブルーがとても映える配色ですね。
ホワイト(濃)+グレー(淡)+キャメル(アクセント)
ベーシックもアクセントをいれるだけで印象が変わります。
ベージュ(濃)+ホワイト(淡)+イエロー(アクセント)
ぼんやりしがちな、白とベージュの配色にはイエローのアクセントですっきり見えます!
ブルー(濃)+ペールブルー(淡)+ホワイト(淡)+オレンジ(アクセント)
4色配色!微妙なブルーの濃淡で、奥深い色合いになります。
パープル(濃)+ライトパープル(淡)+ミント(アクセント)
パープル系とミントの配色は意外と有り!という発見。
まとめ
秋冬のニットは、春夏の糸に比べ、ファンシーヤーンのバリエーションが多いので、編地を考えるのが楽しい季節かと思います。
さまざまな柄や配色に挑戦するきっかけやアイディアの参考になれば嬉しいです。
秋冬のニット展示会 開催します!
展示会では、ノベルティーとして私が撮影したPITTI FILATIのスナップ写真をCD-Rにしてお渡ししています。 写真の枚数は、約500枚以上ですので見応えありますし、編地やデザインのヒントになるはず!
※2017-18秋冬 展示会の日程(予定)
山形ー9/12-12 新潟ー9/15~9/16 東京ー10/12~13 大阪10/19~21