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             引用元 https://www.japanhouse.jp/losangeles/ja/articles/japanese-denim.html

みなさんこんにちは!

気が付けば年の瀬も押し詰まり年内もあと少しです!
皆さんはどういう一年でしたか?私は元旦に重度のギックリ腰となった事で、残念ながら年齢を感じざるを得ない一年でした。

さて今回は前回に続いてですがデニム、それも知っているようで知らない縫製の工程、仕様についてお話ししましょう!

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縫製

まずは縫製の代表的なステッチを紹介しましょう

シングルステッチ

            引用元 http://denim.right-on.co.jp/basic/stitch/

最も一般的な縫い方。表も裏も見た目が同じです。
本縫いとも呼ばれるシングルステッチはチェーンステッチよりも丈夫です。
ただデニムのエイジングの醍醐味の一つである<アタリ>は出にくい為、裾上げはチェーンステッチが王道です

ダブルステッチ

                 引用元 http://denim.right-on.co.jp/basic/stitch/

二重ステッチとも呼ばれシングルステッチを補強する縫い方です。日本の芯繰りステッチが平行に縫われておりダブルステッチもデニムらしさを演出するステッチの一つです。勿論二本同時に縫う事が可能です。

チェーンステッチ

                 引用元 http://denim.right-on.co.jp/basic/stitch/

デニムの裾上げに使われている事で有名な縫い方。環縫いとも呼ばれ専用のミシンで縫われます。
チェーンステッチは表と裏の見え方が異なり表はシングルステッチの見え方、裏は鎖状の見え方となります。
このチェーンステッチは洗うと糸が引き締まるのが特徴です。
生地と糸の収縮率が異なる為にデニム生地の表面が波打った状態となり凹凸が生じます。
この縫い縮みや歪みによって浮き出た部分が擦れ独自の<アタリ>が出るのです。
デニムの経年変化のポイントとなります。

デニムの主要な箇所はこのチェーンステッチで縫われています。
脇、内股、ベルト、ヨークはこのチェーンステッチです。

チェーンステッチはまた距離の長い箇所に使われているとも言えます。
というのも工業製品であるデニム製造の作業効率と関係が有るからなのです。
チェーンステッチの工業用ミシンにはシングルステッチで使用するミシンに必要な下糸用のボビンが構造上有りません。その為に下糸を小まめに交換する手間が無く上糸と同じ様に下糸を扱う事が出来るので作業効率が良いのです。

一方チェーンステッチは下糸を一か所解くだけで一気に解けてしまうのが欠点。
シングルステッチに比べると強度は劣ります。ですがデニムらしい表情である<アタリ>を作る陰の立役者こそこのチェーンステッチなのです。

閂止め(かんぬきどめ)

                 引用元 http://denim.right-on.co.jp/basic/stitch/

止め縫い。縫い止まりは力が掛かると解れてしまうので解れ防止の為に閂止めを施します。
リベットの代わりに閂止めが施されているデニムも有ります。

一着が出来るまで

ではデニム一着が出来るまでの工程を大まかに御説明します。

裁断

              引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
100Mの反物を25Mづつ伸ばし1回に1200本分のパーツを裁断します。

 

下準備

                引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/

裁断されたパーツを縫製する前に下準備を行います。

前立て付け

        引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/

フロントの前立てを縫い付けます。釦フロントとジップフロントではパーツが異なります。

前身の左右を接合

           引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
前立ての下で前身の左右をつなぎ合わせます。精度の高い技術が要求されます。

ヨークの巻き縫い

           引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
続いて後ろ身。まずはヨークを縫い付けます。動いた際に力に掛かる部分なので太い番手の糸でしっかりと巻き縫いを施します。

バックポケット付け

             引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
後ろ身にポケットを縫い付けます。ポケットが外れないようにしっかりとカンヌキ止めを施します。

後ろ身の左右を接合

            引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
後ろ身の左右を縫い付けます。着用時に最も力の掛かる部分の為、ヨーク同様に太番手の糸で巻き縫いを施します。デニム縫製の中でも特に高い技術が要求されます。

前後の身頃の縫い合わせ

            引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
前身、後ろ身それぞれのパーツが組みあがったら綿後の身頃を内股に部分で裏側から縫製。
左右の裾から裾までもインターロックミシンで一気に縫い上げます。

小股のカンヌキ止め

            引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
デニムらしい堅牢な縫製は続きます。前後左右の身頃が交差する小股の接合部、前立てのエンド部分,
前立てのコーナーの3か所はカンヌキ止めでしっかりと補強します。

脇縫い

            引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
両脇を裏側からインターロックミシンで縫い上げます。(この写真はロックですが、巻き縫いで仕上げる場合も多いです)

釦付け

             引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/
フロントの釦を装着します。さらに別のミシンでホールを開けます。

リベット打ち

             引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/

ボタンの縫い端にリベットを打ちます。

裾の処理

            引用元 https://www.hergopoch.com/denim1/

最後に裾をチェーンステッチで処理したら縫製工程が終了します。

その後検品工程などが有り私たちの手元に届く事になります。

最後に

デニムが作られる代表的な工程を抜粋してご紹介しました。如何でしたでしょうか?

特にデニムは頑丈さを求められてきた為に独自の縫製仕様も多く、エイジングなどの経年変化(色落ち)も求められ受け入れられてきた歴史を感じます!

長くなってしまいましたが、最後までお付き合い頂いた方、有難うございました!

 

ではまた!

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