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皆さん、こんにちは。井野です。
コロナが広まり始めてから、1年以上経過しましたが、我々の生活はコロナの状況に合わせて変化してきましたね。家で過ごす時間が増えたことで、人々はインテリアにこだわったり、オンラインの娯楽が増えたり、無暗な買い物をやめて質の良い品を求めるようになったり、、、。以前に比べて価値観も少し変わったと思います。今回、コロナの影響も踏まえ、2023年には、消費者の価値観がどのように変わるかお話します。
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目次
WGSN
Fashion Trend Forecasting(ファッション流行予想)を行うWGSNというイギリスの会社は、コロナによる消費者の行動や考え方の変化も独自に発表しています。WGSNは、アメリカでも多くのブランドがトレンドの参考にしており、この会社がトレンドを作っていると言われることもあります。アメリカの大学でファッションデザインを学んでいた時も、このWGSNが発表した、シーズンのトレンド予想を踏まえた上でデザインする様によく言われました。最近、2023年の消費者行動の予想が発表されていたので、今回はその内容をかみ砕いて紹介していきます。
WGSNは、2023年の消費者像を以下の4つの分類に分けて表現しています。
- The Predictors (プレディクター)
- The New Romantics (ニューロマンチック)
- The Impossibles (インポッシブル)
- The Conductors (コンダクター)
1. The Predictors(プレディクター)
不安定な経済状況など、先の読めない(=予測/Predictが出来ない)昨今、安定やセキュリティーの高さへの関心が高まります。よって、定期的なサブスクリプションサービスやポイントサービス、仕上がりの分かるプレオーダー、カスタムオーダー、などが鍵となってきます。
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The New Romantics(ニューロマンチック)
今まで直面したことない現在の社会情勢は、精神的にも体力的にも負担が多く、必然的に感情につながりを求め始めます(=新しいロマンチックの在り方/New Romantics)。具体的には、コミュニティーの再形成、リモートワークでのリアリティの追求、ローカルコミュニティーの強化などが予想されます。よって、商品やサービスの向上を行う上で、emotional ties(気持ち的な繋がり)を感じられることや、自然やサスティナブル、健康を意識することが大事になってきます。
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The Impossibles(インポッシブル)
2020年は憤りに満ちた年の上、政府や団体のアシストが上手く回りませんでした。結果、人々はテクノロジーと人々の手を利用して、現状を改善しようという運動に繋がります。よって、2023年にはcancel culture (特定の発言や行動を糾弾し、排除しようとする動き)が過熱し、人々が声を上げる機会が多くなると予想されます。会社やコミュニティーにおける多様性は以前よりも求められ、商品やサービスにも反映していくことが必要です。具体的には、様々な文化を考慮した上での商品を開発したり、特定の地域や文化に対する理解を深めたり、生産者の労働環境を保証する、などです。
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The Conductors(コンダクター)
最近、人々には認知的柔軟性(様々な角度から知識を見直すこと)が求められてきています。具体的には、多次元的な分析やアプローチ、マルチ的な才能、マルチタスク管理など。よって、新しい試み、感受性を刺激する物、様々な分野にまたがったキャリアなどが求められます。2023年には、新しい事業、バーチャル世界、オンラインビジネスなどに投資することが求められるかもしれません。
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まとめ
2023年の消費者像を4つに分けて紹介しましたが、どれもコロナ以前から需要が高まってきている要素ばかりでした。しかし、コロナの影響で経済が乱れたり、人々への負担やストレスが増加したり、生活が一変したことで、より重要性が高まってきているのだと思います。先行きがより不透明な昨今、このような分析やフォーキャスティングは、一つの判断材料になるのではないでしょうか?ぜひ参考にしてみて下さい。
(今回の画像は全てUnsplashより使用しています。)
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記事を書いた人
アメリカの大学でファッションデザインを学んだ後にニューヨークで働いていました。皆さんとはまた違った、私自身の目線で情報を発信していけたら嬉しいです。