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こんにちは。丸安毛糸の住吉です。
今回はモヘア素材について、「モヘア」自体は良く耳にしたり、身近にあるのですが
一体どんな素材なのか、果たしてモヘアなのか、モヘヤなのか?など疑問に感じたことを調べてみます。
目次
モヘアとは
モヘアとは、トルコのアンゴラ(アンカラ)地方を原産とするアンゴラヤギから採取した毛のことです。
モヘアという単語は、名称の由来はアラビア語の”mukhayyar”(選択)
トルコの言葉で「最高の毛」を意味するそうです。
もともとの原産地であるトルコを筆頭に、南アフリカやアメリカが三大原産国といわれており、
およそ半分くらいのシェアを誇るのが南アフリカ産になります。
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生後1年未満のアンゴラヤギから取った毛を「キッドモヘア」、生後3か月~6か月くらいのものは特に
「スーパーキッドモヘア」と呼ばれ、モヘヤ全体量の6分の1程度しか採取できず高値で取引されています。
モヘアの原料となるアンゴラヤギの毛の採取は、春と秋の年2回行われます。毛は1年で20~30cmほど成長し、1頭から採れる毛の量は年間約4~5kgほどです。
ちなみにモヘアかモヘヤかに関しまして、どちらでも正解らしいのですが
家庭用品品質表示法では「モヘヤ」が正しい表記とされています。
素材の特徴
毛足が長く、絹のようなツヤのある光沢と柔らかな手触りで、ニットをはじめ、スーツ素材などに多用されています。
ウールとの違いとしては、どちらもニットに多用される繊維ですが、ウールにはクリンプと呼ばれる縮れた
繊維の固まりがあり、暖かい空気を含んで保温力を高める効果があります。
一方、モヘアにはクリンプはありませんが、起毛した繊維が含む空気の量はウールよりも多く、さらに高い保温力を発揮します。
また、ウールは繊維の表面がうろこ状になっていますが、モヘアはうろこのない、なめらかな状態になっているため、肌触りが良いところが特徴です。
さらに、モヘアはウールよりも吸湿性が高く、蒸れにくいため、秋冬ニットだけでなく、春夏ニットにも用いられます。
丸安毛糸のモヘア素材
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キッドモヘアを使用した、タムタムヤーンと呼ばれる毛足を持たせた素材。
いわずと知れた秋冬の大人気素材で、USED加工で起毛してさらに毛足を出させる製品の依頼が
来シーズンも多くいただいております。
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スーパーキッドモヘアを主原料とした毛足の有るタムタムヤーンです。
27番と細番手に仕上げているためハイゲージに対応し、
とても繊細な雰囲気を持ち他の素材との交編もしやすくバリエーションが広がります。
他にもモヘア素材がございますので、素材・製品のお問い合わせを
お待ちしております。
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記事を書いた人
20数年のアパレル経験を生かした、特にレディースアパレルの皆さまに
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