Tシャツの衿、裾、脇の仕様について
- ニット製品
- 投稿日:
- 2024/3/28
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こんにちは!
昨年製品部に入社しました、若名と申します。
前職では布帛をメインとしたODMで働いておりました!
ニットに限らず、前職で得た知識も含めて洋服についてたくさん発信していきたいと思います!
どうぞよろしくお願いいたします。
だんだん暖かくなり春を感じる気温になってきましたね。
ここからあっという間に暑い夏がやってくるということで、
今回はよく着るTシャツの仕様についてご紹介したいと思います。
基本のステッチ
Tシャツは基本的にカットソーで作られているものを指すので、
シャツやスラックスと違って縫い目自体に伸縮性を必要とします。
そのため、普通のミシンの縫い目(本縫い)とは違うチェーンステッチ(環縫い)を多用します。
衿仕様
まずは衿についてのご紹介をいたします。
①ロック付け衿
最も代表的とされる仕様です。
オーバーロックで衿のパーツと身頃をぐるりと縫い付けます。
こちらの仕様だと一回の縫いで衿が完成するのですが、
裏側の縫い代が浮いてしまい、人によっては肌当たりが気になるかもしれません。
こちらの写真のように縫い目を跨ぐような二本針ステッチをかけることで
縫い目を抑える仕様になっているTシャツも多いです。
(もちろんロックだけよりも手間がかかるので少し工賃が上がります。。。)
②バインダー始末
身頃生地を衿で挟み込む方法です。こちらもよく見かける仕様です。
基本的に衿生地は身頃と共地か、もしくは伸びをよくするためにフライスが使われます。
二本針バインダー
バインダー衿を二本針ステッチした仕様です。①のロック付け衿よりも丈夫です。
タコバインダー
衿が伸びてヨレヨレにならないように、
左右の両肩ラインから首後ろまで身頃と同じ生地でテープ処理をする仕様です。
袖・裾仕様
続いて袖口、袖下、裾の仕様です。
こちらは同様の仕様になることが多いです。
①二本針ステッチ
こちらが最も代表的な仕様です。
裏側の縫い代がループのロック縫いで処理され、表側に2本のステッチが見える仕様です。
②天地引き
表には糸目が少しだけ出て裏はオーバーロックされる仕様です。
ヴィンテージに多い仕様でご要望も多いのですが、熟練の技術が必要とされまたミシンも特殊なため、どこの工場にもある訳では無く貴重な仕様とされています。
脇仕様
最後に脇仕様についてご紹介いたします。
①二本針オーバーロック
最も一般的な仕様です。
②フラットシーマ
特殊なミシンを使った四本針縫製のことです。
二本針や三本針と比べて手間がかかり難易度も上がってしまうのですが、縫い目がフラットに上がるため、
Tシャツ以外にもトレーナー、フリース、水着、インナーなどに使われる仕様です。
以上 Tシャツの縫製仕様をご紹介しました。
あくまで代表的な仕様だけをご紹介しましたが、デザイン次第で他にもたくさんの仕様がございます。
ぜひみなさまもお手持ちのTシャツの衿や裾などの仕様にご注目してみてください!
それではまた。