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こんにちは、佐野です!

 

今日は大好きなロックンローラーの一人、カートコバーンについて改めて書いてみます!!

 

前回カートについて書いたときも、カートの圧倒的なかっこよさを誇る、ボーダー起毛のセーターについてご紹介いたしました。

あれから約一年、あらゆる場面で起毛加工に触れる機会がありましたので、もう少し視野を横に広げて書いてみたいと思います。

 

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ニルヴァーナのカート・コバーン!!

でもやっぱり少しだけ紹介させてください!

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80年代後半から90年代初頭までのごくごく短い間に活躍し、“グランジロック”の先駆けとなったバンド、ニルヴァーナ!!

そのバンドのヴォーカル、ギターを務めたカートコバーン!!

もう亡くなってからかなりの年数が経つ今でも、ニルヴァーナのロゴやカートのイラストなどを目にする機会って本当に多いように感じます。

これってきっと音楽以外での影響力がすごかったんでしょうね!

その一つにファッションも大きく関わっているんだと思います。

長髪、ボロボロのジーンズにTシャツ、足元はコンバースやヴァンズのスニーカースタイル。

そしてカートはホットケーキと名のついたでっかくて丸いサングラスをかけ、ギターもかなり低い位置に構えていました。

この姿がかっこよすぎて、、、!!

そして!なんといっても嬉しいのがカートがニットアイテムをこよなく愛してくれていたであろうということ!!!

私の憶測ですが、残っている資料にもセーターを着た写真がたくさん残っています。

その数はロックンローラーの中でもスバ抜けて多いのではないでしょうか。

 

カートの代名詞とも呼べるセーターと言えば!

このアイテムはファンの中ではきっととても有名な一着かと思います。

赤と黒の大胆なボーダー、そしてボロボロになった編地にオーバーサイズ。

そして起毛加工が施されている。

これの他にも起毛系や毛足の長いセーターの写真はたくさん目にしたことがあります。

きっと好きだったんだろうな~。

この“起毛”って結構面白いので、画像と共に楽しんで頂けたら幸いです。

 

糸起毛とガーメント起毛

普段“糸”を扱う私たちは、起毛と言えば“起毛された糸”を想像します。

この起毛された糸とは、モヘアやアルパカの毛足のある糸なんかを想像して頂ければわかりやすいと思います。

実はこの毛足って、モヘアやアルパカの原料を使用して紡績すればもれなく毛足が長い糸ができる、というわけではないんです。

私もそう思っていましたが、、、

ご想像される毛足のある糸を紡績するには、特殊な紡績機を使用してまずはループ形状を作ります。

その後、そのループ部分に対して起毛をかけて毛足として表現します。

これを私たちは“起毛糸”や“タムタムヤーン”と呼んだりしています。モヘアタムとかアルパカタムとか。

他のスタッフのブログでも参考になります!是非ご覧ください。

 

ご存知でしたか? モヘアの縮絨方法のちょっとしたコツ

ニット原料を知ると製品作りが楽しくなる(アルパカ編)

 

そして今回で言うところの起毛。

これはガーメント起毛、すなわち編地(または製品)にしてからの起毛加工を指します。

カートのセーターはたぶん、モヘアとアクリルの混紡、そして糸起毛をかけた素材を使用して作られていると私は推測します。(あくまで推測です)

ガーメント起毛をかける際、まず失敗なく良い感じの雰囲気が出せるのが、きっとこの混率と糸形状の素材を使用したガーメントなんだと思います。

ポイントはアクリル!

比べてみてください。

アクリルの入っていない1/13のモヘアタムのガーメントに起毛をかけたのがこちら。

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アクリルとモヘアの混紡糸のガーメントに起毛をかけたのがこちら。

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違いが分かりますでしょうか?

モヘアだけだと綺麗すぎ、というか繊細な原料故のおとなしい毛の立ち方に対し、アクリル混の方が大胆に起毛され、毛足も長くフワッフワな見た目となっています。

私が想像するカートのセーターは、これでいうとアクリル混の方がオススメですが、この辺はお好みで使い分けて頂くポイントにしてみてください!

 

他にも起毛加工をした面白い編地がありますので、いくつかご紹介します。

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こちらは紡績ブークレーの糸と、撚糸ブークレーの糸を引き揃えで編んだ後に起毛をかけてみたところ、なんとこのような見た目になりました。

紡績ブークレーサイドには起毛が良くかかっていて、撚糸ブークレーサイドにはあまりかかっていません。

それぞれのブークレーの作り方でこんなところでも違いが表現できるとは!私も驚きました。しかもちょっとグランジの匂いがしますし。

 

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それからこちらはウールのブークレー起毛糸を使用したジャカード編地に起毛加工。

ウールの起毛糸なのでもともとモヘアのように毛足は長くありません。

そして同素材の絣も使用して袋ジャカードにしました。

見た目の奥行きが深くなり、タッチも抜群です。

 

以上、素材や編地により、起毛加工もここまで顔が変わって楽しめます!

後は工場背景や、ピリング事など(今回で言えば特にウール起毛はピリングが出やすいです)検討すべき課題もいくつかございますが、最後の仕上げの一工夫として、

また、グランジロックのニットアイテムの完成度として!!今一度起毛加工に注目してみてください。

 

 

ではまた次回^^

記事の内容やニットに関することは、お気軽にお問い合わせください

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佐野 貢士

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記事を書いた人

ミリタリーをはじめ、ヴィンテージのセーターとロックンロールが大好きです。
ギター歴15年、編み物歴は10年になります。
このブログでもニットとロックを絡めた内容で書いていきたいと思っています。
宜しくお願いします!

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