ニット製品輸入事例 : Made in アセアンの 少額製品を輸入する際のポイント
- ニット製品の輸出入
- 投稿日:
- 2016/2/9
- (更新日:2020/1/30)
こんにちは。
丸安毛糸の前田です。
中谷のブログにあるように、https://www.knitmag.jp/11150
中国中心に旧正月のお休みで、中国からのメールがほとんどない今週を過ごしています。
さて、今回は私が体験したイレギュラーな輸入についてのお話です。
事例 <<数枚のニット製品(Made in Vietnam)が予定の船や飛行機に載らなかった>>
目次
通常のニット製品の輸入
少額貨物(数枚のニット製品)の輸入
少額貨物が原産地証明書なしで関税無税適用になる条件
終わりに
通常、ニット製品の輸入は
ある程度ボリュームがあるので、納期・コストを考えて、船や飛行機で日本へ運びます。
コスト優先 : 船 > 飛行機
速さ優先 : 飛行機 > 船
→→ ところが、何らかの理由で数枚の製品が予定の船や飛行機に載らなかった という事もあります。
この製品トータル数キロの重さでは、船はもちろん、飛行機で出荷してしまっては、コスト的に合いません。
そこで、製品数枚の輸送に利用するのが クーリエと呼ばれる Door to Door の国際宅配便です。
ただ、もちろん、料金的には 量産輸送の船や飛行機で運ぶよりも運賃割高になりますが、諸手数料・手間を
考慮すると、このような場合、クーリエ発送が最適な方法となります。
コスト : 船 > 飛行機 > クーリエ
速さ : クーリエ > 飛行機 > 船
※ クーリエも飛行機で運ぶのですが、量産貨物の流れと異なる速さでの動きとなります。
本題、数枚のMADE IN VIETNAM 製品をクーリエで運ぶ
これまでも触れてきましたが、ベトナムからニット製品を輸入する際に、原産地証明書を税関へ提出すると、
関税が無税になるメリットがあります。
↓ ↓ ↓
原産地証明書を製品発送時に添付すると、クーリエで出荷してもこの制度が適用されます。
ところが、ここで問題が……
国によっては、原産地証明書が直ぐに発行されず、製品発送時に間に合わないケースがあります。
前回のお話のように、BP制度をクーリエ発送の場合も利用すれば、問題ないな。と
念の為に、クーリエ業者さんへ確認しましたが、・クーリエでは BP制度を利用できない ・との事でした。
このままでは、この数枚の製品の関税免除のメリットが適用されず・・・・
さらに、問合せをしたところ、
原産地証明書がなくても、少額貨物に対して、下記の条件を満たすと、関税免税のメリットが適用になることがわかりました。
少額貨物&原産地証明書なしで関税無税が適用される。その条件とは?
① INVOICE には、必ず 原産国を記載
② INVOICE VALUE と 運賃 を合わせて 20万円以下 である事
③ INVOICE に HS CODE (税番)、混率 を記載する。
※ ポイントは ②番です。
通常、US$ ベースで発送されるので、(日本での輸入通関では、当時のレートで円に換算されます)
運賃を含め円換算後、トータル 20万円以下になるか をクーリエさんなどと事前に確認しておいた方が良いです。
おまけ
では、原産地証明書がいらないなら、すべて小分けして少額貨物で送れば?? と考えたりするのですが、
小分けにするという事は、一つ一つの貨物がミニマムの料金から始まり、コストや手間を考えると非現実的。
(例)100㎏を 10個口にわけるよりも
100KGを1個口で出した方が安くなります。
(=重量が重くなるほど、KG 当たりの運賃は安くなります。)
1-20 kg \ 1000/kg
21-40 kg \ 900/kg といった具合に
終わりに、
輸出入をしていると、どーすれば良いのか途方に暮れることもあります。
でも、通関業者であるフォワーダーさんやクーリエ業者さん達からアドバイスを頂きながら、
初めは無理っ っと思った事にも、何らかの解決策があり、まだまだ学ぶ事が多くある と感じました。
では、また。