ニット製品輸入事例:税関へ提出書類 原産地証明書のチェックポイント ~前編~

  • ニット製品の輸出入

 

タイトル ④ 2.26

こんにちは。
丸安毛糸の前田です。
本日3月1日は 1st/March March(マーチ)からマーチの日、行進曲の日でもあるそうです。ロンドンバッキンガム宮殿の衛兵の行進を思い浮かべます。

さて、今回はこれまで出てきた用語”原産地証明書”を税関へ提出する際のチェックポイントを、私の体験を基にお話したいと思います。

 

目次

  • 目次1 原産地証明書とは
  • 目次2 原産地証明書の様式の確認
  • 目次3 各欄の読み方 ~前編~
  • 目次4 前編で気を付けたい点
  • 終わりに

1.原産地証明書とは

“CERTIFICATE OF ORIGIN”のことで、C/O とかCERT と略されることがあります。原産地証明書の扱いが初めての頃、いきなり C/O ときて何の意味か分からず慌てた事もあったりでした(笑)

この証明書は、例えばベトナムからニット製品を輸入するとして、その製品がベトナムで生産されてベトナム国籍品である条件を満たしている事を現地の商工会議所や官庁などで証明する書類です。

輸入国、日本での関税率は、貨物の種類や原産国で決まります。
なので弊社が輸入するニット製品(種類=税番6110.19)時に、原産地証明書を添えたら関税率は0%になりました。

おまけ

C/O って他にも身近な事を略されいますよね。
例えは、郵便とかで 気付け : CARE OF から C/O と略されているのを目にしたことがあるのでは?

2.原産地証明書の様式の確認

予め税関へ伝えた様式と同じかどうかチェック

日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP):(Form AJ)
日ベトナム経済連携協定(VJEPA)   :(Form VJ)

許可前引取 BP制度を利用して輸入通関する際(原産地証明書は後日提出)、税関より証明書の様式を聞かれますので、その伝えた様式で発行されているかをチェックする。

※ 様式が違うと指摘されたり、最悪の場合、取得し直しになるかもしれません。

原産 前編 2.26

3.各欄の読み方

 この証明書の番号

② ③ この原産地証明書の様式は、 日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP):(Form AJ)と示されています。

 Issued in VIETNAM : ベトナムにて(この証明を)発行

⑤ & ⑥ Goods Consigned from / to :

Consigne : 引渡すの意味があるので、

Consigned from ~ ~荷を引取り

Consigned to ~ ~へ引渡し

↓ ↓ ↓
⑤ Goods consigned from (Expoerter’s name, address,country)

輸出者 の会社名、住所、国名も

 Goods consigned to (Impoerter’s name, address,country)

輸入者の会社、住所 はい、弊社 MARUYASU CORPORATION です。

Means of transport and route (as far as known)

輸送手段とルート をわかる限り記入する
.
7A. 今回は、ベトナム ホーチミン から 東京への輸送です。

FROM : HO CHI MINH CITY, VIETNAM

TO : TOKYO JAPAN

7B. SHIPMENT DATE …. APR, 24 2016

フライト日

7C. Vessel’s name / Aircraft name 船便なら船名、航空便なら便名を記入

BY AIR VN300/24 HWB NO. ■■

7D. Port of discaharge 荷卸し地

TOKYO , JAPAN

4.前編で気を付けたい点

上記3で述べた部分は主に、貨物の輸出者/輸入者、輸送手段の確認欄です。

→ ⑤、⑥ は INVOICEやBL/AWB と同じ記載である事。

→ 7B の Shipment date, に記載された 日付は、後半に出てくる”Issued Retroactively”に影響することがあります。

会社名英語表記や住所に間違いがないか、他の申告書類(INVOICE や(貨物の切符)B/L など)と相違がないか、またスペルにも注意が必要です。

指摘され、修正を求められるかもしれません。

終わりに

修正となると、オリジナル原産地証明書を現地輸出者へ戻し、現地商工会議所など発行元で修正をしてもらい、再度日本へ発送してもらう事になり、時間とコストがかかってしまいます。一度で税関の許可を得る為にも取得前から輸出者・輸入者間で確認をした方が良いです。

今回は、前編として上部についてのお話でした。

後編では、間違えると受領されないという事態にならないようなポイントをお伝えしたいと思います。

では、また。