ニットの接結編にはまっています!かっこよくできた編地をご紹介します
- 編み・柄
- 投稿日:
- 2017/12/20
- (更新日:2020/6/27)
こんにちは、佐野です!
先日ベストニットセレクションを終え、今年もあっという間に展示会が終了いたしました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!
今年の展示会と、今回のベストニットセレクションでも展示していたのですが、今“接結編”がマイブームです。
世間的な流行でなくて、あくまでマイブームです。
素材の組み合わせを変えたり、編み方を変えたりと色々遊んでみた中で、とてもかっこよくできた編地がありますのでご紹介いたします!
以前にも接結編みをテーマに書いた記事がありますので、こちらもどうぞ!
オススメ高級ニット素材“セーブリッチ”をめちゃめちゃ軽く使う方法!
目次
- 接結編みとは
- 接結編をアレンジ!モヘアをヒントに。
- かっこよく上がった編地はこれです!
- まとめ
接結編みとは
まず、接結編みについて簡単にご説明しますね。
布帛や丸編みの生地などでは、ダブルフェイスやボンディングなどとも呼ばれ、織りながら(編みながら)二重構造を成型していく技法や、
出来上がった2枚の生地を文字通りくっつけてしまう方法など、大きく分けると二つ技法があるそうです。
(あまり詳しくなくてすみません)
ニットでいう接結は、編みながらいっぺんに接結を行います。
最も一般的なのは、天竺ベースのリバーシブルになっている編地かと思います。
これは、表と裏は天竺を編みながら、間にナイロンスパン糸のような細い糸を用いてところどころタックで止め、
結果表裏からは見えなくなるという三面構造になっています。
なので、接結=3色ジャカード、ということになります。
ニットラボブログの過去の記事でわかりやすい説明がありましたので、こちらも併せてご覧ください!
また、丸安毛糸の人気素材“ナウシカ1/30”のBOOKにはこの一般的な接結編みで編み立てた編地がついておりますので、
こちらも是非ご覧ください。
ちらっとめくってみるとこんな感じです。
接結編みをアレンジ!モヘアをヒントに。
実は、接結編みにいきついたのは、モヘアの風合い出しに苦労したことがヒントでした。
よりボリューミーでたっぷりモヘアの毛を吹かすために、ニッターさんに相談したところ、
天竺目のような、編み組織上で言う“ニット”だけで編むより、“タック目”を用いた方が毛が吹きやすいとアドバイスを頂きました。
なるほど、だから片畦の提案が多いんだ!と思ったことを覚えております。
タック目を用いて編み立てる片畦を応用して、もう少し遊べないかと考えた結果辿り着いたのがこの接結編みでした。
先程、表と裏を天竺で編んで、内側をナイロンスパン糸の様な糸で止める、と書きました。
この、“表と裏の天竺”をアレンジして片面ずつタック編みを用いると、片畦のように見えて、且中の糸も見えるから同じモヘアを使ってしまおう!と思い、再度ニッターさんへご相談。
あーでもないこーでもないと何度も試行錯誤して頂き、やっとできあがりました!
かっこよく上がった編地はこれです!
丸安毛糸のヴィクトリア1/13というモヘアの糸を用い、
片面は赤、もう片面は緑、そして通常はナイロンスパン糸を用いる内側にも同じモヘアの青を使い、全て同じ素材で3色使用いたしました。
それぞれの面の画像はこんな感じです。
毛もしっかり吹いており、しかも内側の毛も外に飛び出して色の感じもおもしろく仕上っております。
そしてそしてめっちゃ軽いです。
もう一つ特徴としては、内側に使っている青のモヘアは“編まずに”(にっとせずに)“引っかけているだけ”(タックしているだけ)なので、
意外と横の伸びは少なく、しっかりしています。
見にくいですが、ほどいてみるとこんな構造になっています。
苦労した甲斐あり、とってもかっこよく仕上げていただきました!
まとめ
以上、マイブームの接結編みをご紹介いたしました。
でも実はこれ、、、昨年作った編地なんです。
今年はここから更に色々進化させて、また面白い編地ができておりますので、次回以降ご紹介できればと思います。
ニッターさんと一所懸命作った編地ですので、店頭で見られたらうれしいな~と思います!