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トレンド素材

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こんにちは、大久保です。
イタリア・フィレンツェで開催される糸の展示会PITTI FILATI76(ピッティフィラティ)をもとに、私なりのトレンド分析をしました。
ぜひ、企画の参考にしていただければと思います。
今回は、トレンド素材であるデニムについてニットでの表現方法をご紹介します。

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トレンド素材デニムとは?

今年2015年春夏のトレンド素材と言えば、デニムですよね。
デニムブームということで、ファッション雑誌やら店頭やらでデニム特集が組まれています。

私自身これまでデニムに対して、そこまで興味深くかかわったことがなかったのですが、
さまざまなメディアでデニムという言葉を耳にしたり見たりすると気になってくるものですね。

デニムとかインディゴとか、ジーンズとか・・・様々な表現方法がありますが、ここで整理すると。

インディゴは、インディゴ染料を使った染色方法。
デニム
とは、インディゴ染めを使用した糸を使った織物のこと。
ジーンズは、デニム生地を使ったパンツ(ズボン)=Gパンのことだったり、 
ダンガリーやシャンブレーや、布帛素材、ニット素材を含めてもっと広いカテゴリーで語られることもあるようです。(2015.7.21追記)

 

さらに、 デニムという言葉の語源を調べてみました。
「デニム」の語源はフランス語「セルジュ・ドゥ・ニーム」(綾織の名称)は始まりとされています。
この「セルジュ・ドゥ・ニーム」の生地はイタリアの「ジェノヴァ」から各国に輸出されました。
この時に、ジェノヴァをフランス人がジェーヌと呼び、 輸出先であったアメリカ人がジーンと読んだことから、その生地で作った製品をジーンズと呼ぶようになったそうです。

輸出を通してデニムの発展と共に、デニムという言葉からジーンズという言葉がうまれたのです。

 

PITTI FILATI76でもデニムを表現した編地が多くあったことから、デニムのトレンドの流れは2016年春夏も継続すると言えます。
デニム=織物というイメージが多いなかで、2016年春夏は、デニム=ニットの表現がトレンドのキーワードとなることでしょう。

このブログではデニム=ニットをどのように表現するかをご紹介します。

デニム=ニット 編地での表現方法

冒頭の説明のようにデニムは布帛ですので、ニットでデニムを表現する場合、編地に工夫することが考えられます。
PITTIFILATI76 会場内でみられた編地をいつくか写真と共にご紹介します。

染色する。(後加工)

製品染めをしてデニム風を色合いで表現する方法があります。
写真はグラデーションをかけています。

FILARTEX4

 

配色にする。

白とブルーの配色でデニム風を表現しています。
こちら↓↓↓は、ベージュ×ブルーを3色使用し、複雑な色と柄でデニム風を表現しています。

NEW MILL5

こちら↓↓↓は、白地にブルーのオーガンジーをたたきつけています。
ブルーに白地がうっすら透けて、涼しげなデニム風を表現しています。
オーガンジーをたたきつけるという方法は、引っかかりやすい編地を覆うなど他にも使えそうですね。

NEW MILL11

こちら↓↓↓は、表と裏をつかってデニム風を表現しています。
異なる素材を使うことで、より色合いと質感に深みを持たせています。

PECCI11

ファンシーヤーンを使う。

こちら↓↓↓の編地はカールという形状のファンシーヤーンを使用しています。
白のカールヤーンにネイビーの編地を引きそろえて、デニム風を表現しています。

IGEA6
このようにデニムの表現は、使う糸や編地の種類を工夫することでニットでも表現することができます。

デニム風を表現するニット糸

ニット製品の場合、編地に工夫するほかに糸自体に工夫することが考えられます。

デニム糸としてインディゴ染めのニット糸について、昨年からお問い合わせを多く頂いていました。
弊社でもインディゴ染めなどの工場さんを探したりと、動いてきましたが、 インディゴ染めは、染めロットも大きく、色落ちするという問題があります。 ニット素材として扱うには難しい素材でした。

デニム
作ったこのデニム糸は、綿素材と同じ染料で染めていますが、インディゴ染めと同じように中まで染めずに、芯を白く残しています。
さらに糸を撚り戻して白地を出す工程を加えることによって、インディゴ染めと同じ見え方が実現しました。染料が通常の染料ですので、色落ちすることもなく物性面では扱いやすくなっています。
デニム=ニットを表現する糸として最適かと思います。

また、このファンシーヤーンもつくりバリエーションを広げました。
デニムループ.モール.コンニャク

デニムのファンシーヤーンは、ニットならではですよね。デニム=ニットの可能性をさらに広めてくれる糸かと感じています。
ストレート糸と使い合せるなどもおすすめです。

まとめ

2016年春夏はデニム=ニットがトレンドのキーワードとなりそうです。
今回ご紹介したデニム=ニットの表現方法をニット製品づくりの参考にしていただければうれしく思います。

記事を書いた人

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大久保 千聖

小さい頃から編み物が大好き!文化服装学院ニット科を卒業後、丸安毛糸に入社。ニットに関する知識や情報がアイディアのきっかけになればと思っています。
また大好きな編み物の楽しさを多くの人に広めたいと手芸ブランド「60ろくまる」を立ち上げました!

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