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皆様あけましておめでとうございます。

新年早々ブログを書いていますが皆様はお正月は如何お過ごしでしたでしょうか?

私は田舎へ帰り、家族とゆっくりと時間を過ごしました。

海洋汚染

ところで今回のブログは最近世界中で、問題となっています海洋汚染と繊維の関係について書かせて頂きます。

まず海洋汚染となるとよく言われますマイクロプラスティックが有りますが、これは元々は色々な形のものが最終的に細かくなっていってこれ以上は細かくならない(無くならない)状態をいいます。

今回はマイクロプラスティックではなく、最近特に注目されている漁網の汚染について書かせて頂きます。

魚網汚染の現状

海流の関係で太平洋ゴミベルト(上記写真、カリフォルニアとハワイの間)と呼ばれる最もゴミの集まっている海域(面積は日本の倍)が有るのですが、そこで調べたところ、ゴミの46%が化学繊維である魚網が占めている事が分かりました。(2018年調べ)

ただ単に捨てられているのではなく、岩に絡まったり、他の網と絡まったりして廃棄されてしまいます。

魚網のほとんどはナイロンで出来ており、自然に分解されるまで約600年掛かります。

その為にゴーストフィッシングと呼ばれる廃棄網に海洋動物、魚が掛かってしまう事故が問題となっています。

このような衝撃的な映像を見られた方も多いと思います。

そこで最近、この魚網の再生に取り組む動きが出始めています。

量産魚網再生ナイロン糸(三菱ケミカル㈱<KILAVIS>)

日本では、廃魚網から再生したナイロン樹脂をバージンナイロンと混合し新たなナイロン糸を開発し、量産体制を整えている企業も有ります(三菱ケミカル㈱<KILAVIS RC>


このKILAVIS染色も原着で行い染色工程が不要な事から排水の問題も解消できる原料となっています。

リファインバース㈱

また回収から再生まで一手に行っているリファインバース㈱という所まで存在します。
こちらではバッグ、車のシートなどに使用されています。

三陽商会㈱<ECOALF>

また三陽商会㈱の<ECOALF>では海洋廃棄ペットボトルから回収、分別、紡糸、アパレルの製品化まで一貫して国内で行う初の製品も手掛けていますが、現在ではペットボトル(ポリエステル)より遥かに再生の難しい魚網のナイロンからバッグ、パーカなどの製品化に成功しています。

ただ漁網のリサイクルは非常に難しく100%ナイロンしか再生できません。また浮き、錘などを切り離し汚れを落とす必要が有ります。複数の原料を合成した魚網も多く、選別が難しい為に特定の漁の網に限った回収、再生となっているのが現状です。

私も以前、ニットに使用できないか?上記のリファインバース㈱様に問い合わせた事が有ります。

現在ではニット用の糸に適した風合いまでお客様の御希望に合わせたものはまだ生産出来ていませんとの返事でした。

ただこれは需要次第で技術が進み数年先には製品化されているかも知れませんね!

 

今回は魚網のリサイクル状況からニット糸への可能性を探ってみました。

最近の世界的なサスティナビリティの流れから思ったよりも早くニット製品となって店頭に並ぶ事も近いかもしれません。

ではまた!最後まで有難うございました。

引用元
https://ecoalf.jp/news/detail/80
https://www.m-chemical.co.jp/news/2021/1212672_7471.html
https://r-inverse.com/riv/business/reamide/
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/4452.html

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